相続した空き家を放置するデメリットとは?解決策についても解説

空き家

相続した空き家を放置するデメリットとは?解決策についても解説

相続した不動産を空き家のまま放置すると、さまざまなデメリットが生じるため注意が必要です。
適切な管理方法を知ることで、空き家の老朽化やリスクを防ぐことができます。
この記事では、空き家管理の方法や放置による影響、解決策について解説します。

相続した空き家の老朽化を防ぐための管理方法

相続した空き家の老朽化を防ぐための管理方法

相続した空き家は、人が住まないことで急速に老朽化が進むため、適切な管理が必要です。
しかし、定期的な管理をおこなえば、その進行を遅らせることが可能です。
まずは、相続した空き家を長持ちさせるための具体的な管理方法を知っておきましょう。

管理方法①換気

空き家が老朽化する主な原因は湿気です。
家に人が住んでいないと空気が循環しなくなり、湿気が溜まることで建材が傷み、家全体の劣化が進んでしまいます。
このような状態を防ぐには、定期的な換気が欠かせません。
窓や扉を開けて空気を入れ替え、湿気を逃がすことで家の寿命を延ばすことができます。
靴箱や押し入れ、クローゼットなど湿気がこもりやすい場所を重点的に換気しましょう。
これらの場所を徹底的に換気することで、家の中全体を健全な状態に保つことができます。

管理方法②通水

相続した空き家の水道を長期間使わないまま放置すると、水道管の中が錆びたり、乾燥して異臭や害虫の侵入を引き起こす可能性があります。
これを防ぐには、定期的に水を流す通水が必要です。
少なくとも月に一度、水道から1分程度水を出して水道管を保護しましょう。
水の出方が正常かどうか、錆びたような赤茶色の水が出ていないかを確認することも重要です。
水を流すことで、水道管の中に新しい水が行き渡り、乾燥によるトラブルを防ぐと同時に、異常があれば早めに対処できます。

管理方法③掃除

掃除を怠らないことも空き家管理において重要です。
室内の掃除はもちろん、庭の手入れも大切です。庭を放置していると雑草が伸び放題になり、害虫が発生しやすくなります。
雑草が隣家の敷地にはみ出してしまうと近隣トラブルの原因にもなりかねません。
また、庭が荒れた状態では家全体が見た目にも悪くなり、防犯上の不安も増します。
遠方に住んでいて頻繁に手入れができない場合は、防草シートや除草剤を活用することで手間を軽減できます。

相続した空き家を放置するデメリット

相続した空き家を放置するデメリット

空き家を放置すると、さまざまなリスクやデメリットが生じます。
これには「価値の下落」「所有者責任」「特定空き家に指定される可能性」の3つがあり、それぞれに深刻な影響があります。
続いては、相続した空き家を放置するデメリットについて説明します。

デメリット①建物価値の下落

空き家を放置することで、建物の価値が大きく下がるリスクがあります。
たとえば、湿気が原因でカビの発生や家具の損傷、フローリングや畳の劣化が進みます。
また、湿気が原因でシロアリの発生や、配線をかじるネズミによる火災リスク、排水口の乾燥による悪臭、ハチの巣の発生も懸念されるでしょう。
これらの問題を防ぐには、空き家を定期的に点検し、必要な保守作業をおこなうことが不可欠です。
適切な管理を怠れば、相続した空き家の価値は大幅に下落してしまいます。

デメリット②所有者責任のリスク

空き家を所有している限り、所有者にはその責任があります。
民法第717条では、建物の崩壊や設置不備による事故が発生した場合、過失の有無にかかわらず所有者に責任があると定めています。
これは「工作物責任」と呼ばれるもので、たとえばブロック塀の崩壊や雨どいの飛散によって他人に怪我を負わせた場合など、意図しない状況でも所有者として責任を負わなければなりません。
日本では地震や台風といった自然災害が多く、空き家の管理が不十分だとこうした被害が起こりやすくなります。
他人に危害を与えないためにも、相続した空き家の適切な管理が求められます。

デメリット③特定空き家に指定される可能性

相続した空き家を長期間放置すると、「空家等対策の推進に関する特別措置法(空き家法)」に基づき「特定空家」に指定されるリスクがあります。
特定空家とは、倒壊や衛生面で周囲に悪影響を及ぼすと判断された危険な空き家のことです。
これに指定されると、最終的には行政によって強制的に取り壊しがおこなわれ、費用は所有者が負担することになります。
特定空家に指定される空き家の例としては、倒壊の危険があるもの、衛生面で有害なもの、景観を損なうもの、また周辺住民の生活環境に悪影響を与えるものなどがあります。
これらは、害虫や野良動物の発生、草木の越境、建物の倒壊や火災、不審者の不法滞在といった問題を引き起こし、地域全体に悪影響を及ぼしかねません。
特定空家に指定されると、土地が公売にかけられ、最悪の場合、土地まで失うことになりかねません。
これを防ぐためにも、相続した空き家は適切に管理することが必要です。

相続した不動産を空き家にしないための解決策

相続した不動産を空き家にしないための解決策

空き家を所有していると、固定資産税や維持管理費などのコストがかかるだけでなく、所有者責任のリスクや、特定空き家に指定されるデメリットも伴います。
このような空き家を持て余している場合、「解体」「譲渡」「売却」といった解決策があります。
いずれの方法を選択するにしても、早めに対応することで、リスクや負担を軽減することが可能です。
最後にそれぞれの選択肢について、メリットとデメリットを説明します。

解決策①空き家を解体する

相続した空き家を解体することで、維持管理の負担や防犯・安全面の不安を解消することができます。
建物を取り壊し、更地として駐車場などに活用する方法もあります。
ただし、解体費用は所有者が負担するため、事前に費用面の計画を立てることが重要です。
一部の自治体では助成金や補助金が利用できる場合があるので、確認しておくと良いでしょう。
解体費用は木造は1坪あたり約5万円、鉄骨造は約7万円、鉄筋コンクリート造の場合は約9万円程度が目安です。
また、敷地の条件や追加作業の有無により変動します。
さらに、更地にすることで固定資産税が増額される可能性があります。
住宅用地としての特例がなくなり、税額が3~4倍に跳ね上がることもあるため、慎重な判断が必要です。

解決策②空き家を譲渡する

相続した空き家を譲渡することで、所有する負担から解放されます。
とくに活用の予定がなく維持費だけがかかる空き家の場合、この方法は有効です。
譲渡先を見つけることができれば、固定資産税や管理の心配もなくなります。
ただし、譲渡は無償でおこなわれることが多いため、費用負担は軽減されるものの、経済的な利益は期待できません。
また、譲渡先がしっかりと管理できるかどうかも確認する必要があります。

解決策③空き家を売却する

相続した空き家を売却すれば、所有者としての責任やコストから解放されるだけでなく、資金を得ることもできます。
そのままの状態で売却する場合、思い出のある実家などがなくなってしまうという感情面のデメリットがあるかもしれません。
また、売却益が出た場合には、利益に応じた税金(譲渡所得税)が課される点にも注意が必要です。
売却の際には、空き家の状態や市場価値を正確に把握し、信頼できる不動産会社に相談することが成功の鍵となります。

まとめ

相続した不動産を空き家のまま放置すると、固定資産税や老朽化による修繕費がかさむほか、特定空き家指定や所有者責任のリスクが生じます。
老朽化を防ぐためには、換気や通水、掃除を定期的におこない、湿気や害虫被害を防ぐことが重要です。
また、「解体」「譲渡」「売却」のいずれかを早期に検討し、負担を軽減するための計画を立てることが推奨されます。


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