違約手付

用語集

違約手付について

【違約手付とは?】

一言でいうと、売買契約を一方的に解除した場合に、違約金として支払う(または没収される)手付金のことです。

不動産売買契約において、買主が売主に対して支払う手付金(てつけきん)には、主に「証約手付」「解約手付」「違約手付」の3つの性質があります。このうち、違約手付(いやくてつけ)は、売主または買主が契約内容に違反した場合に発生する違約金としての性質を持つ手付金です。

手付金は、契約成立の証(証約手付)や、一定期間内であれば契約を解除できる権利(解約手付)を持つのが一般的ですが、違約手付は、これらの手付金とは異なり、「契約違反」という特別な状況で適用されます。民法や宅地建物取引業法では、手付金は原則として「解約手付」とみなされますが、契約書に「違約手付」としての特約を定めることで、その性質を持つことになります。


【違約手付の仕組み】

売買契約書に「違約手付」の特約が明記されている場合、以下のようなルールが適用されます。

  • 契約違反をした場合:例えば、買主が期日までに代金を支払わなかったり、売主が期日までに物件を引き渡さなかったりした場合など、契約内容に違反した側に違約金が発生します。
  • 買主が契約違反した場合:買主が支払った手付金は、違約金として売主に没収されます。
  • 売主が契約違反した場合:売主は、受け取った手付金を返還した上で、手付金と同額の違約金をさらに支払います(倍返し)。

このように、違約手付は契約違反に対するペナルティとしての性質が強いため、解約手付の倍額返還(手付金の倍返し)よりもさらに高額な違約金を別途設定することも可能です。


【違約手付と解約手付の違い】

両者は、契約を解除するという点で似ていますが、その性質は大きく異なります。

  • 解約手付:契約違反がなくても、契約書に定めた期間内であれば、手付金を放棄(買主)または倍返し(売主)することで、一方的に契約を解除できます。これは、契約を白紙に戻すための権利です。
  • 違約手付:契約違反があった場合にのみ発生するものです。契約違反がなければ、この条項は適用されません。

不動産取引では、契約違反があった場合に備えて、手付金を「解約手付」と「違約手付」の両方の性質を持たせるケースも多いです。


まとめ

違約手付は、売買契約を一方的に解除した際のペナルティとして支払われる手付金です。契約書に特約を設けることで効力を持つものであり、契約違反による損害賠償としての役割を果たします。契約書の内容を十分に理解し、万が一のトラブルに備えることが重要です。


【関連記事】

・不動産売却で知っておきたい違約手付とは?役割や注意点を初心者向けに解説

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