相続後の不動産買取と個人への売却はどちらが良い?期限と注意点も解説!

相続不動産の売却

相続後の不動産買取と個人への売却はどちらが良い?期限と注意点も解説!

相続した不動産の売却にあたり、誰に向けてどう売ると良いのかでお悩みではないでしょうか。
主な選択肢には不動産買取と個人への売却の2つがあり、相続後にはどちらが良いのかを確認すれば、適切な売り方を判断しやすくなります。
そこで今回は、相続後は不動産買取と個人への売却のどちらが良いのかにくわえ、あわせて押さえたい3年10か月の期限と契約不適合責任について解説します。

相続後は不動産買取と個人への売却のどちらが良いのか

相続後は不動産買取と個人への売却のどちらが良いのか

相続した不動産の適切な売り方を判断するには、各方法の基本や違いを押さえることが大事です。

不動産買取の基本

売却方法に不動産買取を選んだ場合、自身の建物や土地を買取業者に買い取ってもらう形になります。
不動産買取のメリットは、買取業者に相談すればすぐに売買の話を進められる点です。
市場で一から買主を探す必要がなく、条件が合意できれば売買が実行できるため、手続きが短期間で完了します。
また、買取業者は手続きに慣れています。
そのため、不動産買取ではトラブルが少なく、購入のキャンセルリスクも低く、売主として安心して手続きを進められるでしょう。
さらに、不動産買取では、建物が傷んでいてもリフォームが不要です。
現状のままで不動産を手放せる点が売主にとって便利です。
一方でデメリットとしては、仲介に比べて売却価格が安くなることが挙げられます。
市場で買主を探した場合に比べ、売却価格が2~3割下がることが多いため、注意が必要です。

個人への売却に関する基本

相続した不動産を一般の個人へと売却したい場合、不動産会社の仲介を利用することになります。
仲介で売却するメリットは、不動産買取よりも高値が付きやすい点です。
相続した建物や土地をできるだけ高く売却したい場合は、仲介が向いています。
一方でデメリットは、仲介では買主を一から探すため、売却先が決まるまでにどうしても時間がかかることです。
買主が見つかるタイミングが予測できないため、売却のスケジュールを立てるのが難しいことがあります。
また、取引相手が一般の個人である場合、建物の解体やリフォームが必要になることがあります。
その場合は売主に手間と費用がかかるため、売却の負担が重くなる点にも注意が必要です。

どちらの方法がおすすめなのか

不動産買取と個人への売却には、それぞれ特徴があり、買主の違いにより手続きにかかる時間や売却価格が異なります。
どちらにも一長一短があり、どちらが向いているかは状況によりますが、相続後の売却には不動産買取の方が比較的おすすめです。
その理由として、相続後の売却には3年10か月の期限が設けられており、また、売主は契約不適合責任に注意しなければならない点が挙げられます。
相続後に不動産を売却する際に注意すべきポイントについては、以下で解説します。

相続後の不動産買取で押さえたい3年10か月の期限

相続後の不動産買取で押さえたい3年10か月の期限

相続した不動産を売却するとき、3年10か月以内に手続きを終わらせたほうが節税になります。
相続後の売却をすでに決心しているなら、3年10か月を過ぎないように注意することをおすすめします。

不動産の売却後にかかる税金

不動産を売却して利益を得ると、譲渡所得税が発生します。
課税対象となる利益は売却価格そのものではありません。
売却価格から不動産の取得費および手続きにかかった経費を差し引いた金額が、譲渡所得に該当します。
譲渡所得税の税率は、売却した不動産の所有期間によって異なります。
所有期間が5年未満の場合は約40%、5年を超える場合は約20%です。
不動産を売却する際は、これらの基準に基づいて譲渡所得税が課税されることに注意が必要です。

3年10か月以内の売却が節税になる理由

相続した不動産を売却する際、3年10か月以内に手続きを終えると、取得費加算の特例を適用できる場合があります。
取得費加算の特例とは、売却した不動産の相続でかかった相続税額のうち、一定額までを不動産の取得費に加算できる制度です。
この特例を利用することで、不動産の取得費が通常より高く計算され、課税対象額が抑えられるため、譲渡所得税が軽減されます。
本特例の適用要件のひとつは、相続税の申告期限の翌日から3年以内に売却することです。
相続税の申告期限は相続開始の翌日から10か月以内であり、相続開始から見て3年10か月以内が売却期限となります。

不動産買取が有利な理由

3年10か月の期限を考慮すると、不動産買取の方が有利な点は、手続きが短期間で完了することです。
前述のように、個人への売却は価格面で有利ですが、買主探しには時間がかかります。
特殊な条件で売れにくい場合や売却開始が遅れると、3年10か月の期限を過ぎて税額が高くなる可能性があります。
期限内に売却が完了し、特例を利用した節税が実現しやすい点で、売却方法として不動産買取の方が有利です。

契約不適合責任とは?相続後の不動産買取で押さえたいポイント

契約不適合責任とは?相続後の不動産買取で押さえたいポイント

相続した不動産を売却するとき、契約不適合責任をよく確認しておくことが大事です。
詳細を確認しないまま売却に入ると、引き渡し後に売主が責任を問われかねないため注意しましょう。

契約不適合責任の基本

契約不適合責任とは、引き渡した不動産の状態が契約内容に適合するようにする責任です。
引き渡した不動産に契約書に記載されていない問題があれば、売主は買主の請求に応じて修繕や損害賠償をおこなわなければなりません。
契約不適合責任が売主に課せられるのは、不動産は代替品を用意できないためです。
不動産は量産品と異なり個別性が高く、同じ性能や状態の代替品は存在しません。
不動産の状態が契約内容と異なる場合、引き渡し後であっても売主が修繕をおこない、契約内容に適合させることが求められます。
そのため、不動産の状態に注意して売却しないと、あとで買主から修繕を請求されるなどのトラブルに発展する可能性があります。

瑕疵担保責任との違い

売主に課せられる責任は、以前は瑕疵担保責任と呼ばれていました。
引き渡した不動産に瑕疵があった場合、売主が一定の責任を負う点は契約不適合責任と同じです。
違いは、売主が責任を負う瑕疵の条件にあります。
瑕疵担保責任では、買主が事前に知り得なかった瑕疵、いわゆる隠れた瑕疵に限って売主が責任を負っていました。
しかし、買主が瑕疵を知り得なかったかどうかを判断することは難しく、トラブルに発展するケースが少なくありませんでした。
そこで、契約内容との適合性に基づいて売主の責任を判断する契約不適合責任制度に変更され、現在に至っています。

不動産買取が有利な理由

契約不適合責任はあくまで任意の規定であり、売主と買主が合意すれば免責にすることができます。
不動産買取では、買取業者が買主となるため、売主の契約不適合責任を免責とすることが一般的です。
これにより、売主は引き渡し後に修繕などを請求される心配がなく、安心して不動産を手放すことができます。
相続した不動産を売却する場合、売主が瑕疵の責任を負わなくて済むように、不動産買取を選ぶケースがほとんどです。
不動産の状態を原因とするトラブルを避けやすい点で、不動産買取は有利だと言えます。

まとめ

不動産買取と個人への売却では、買主の違いから手続きにかかる時間や売却価格などが変わりますが、売却の期限や注意点からいえば不動産買取のほうが向いています。
相続開始の翌日から3年10か月以内に売却すれば、取得費加算の特例を使える可能性があり、節税面では手続きが短い不動産買取のほうが有利です。
売主が不動産の状態に責任を負う契約不適合責任に関しては、不動産買取では免責とされるため、売主としては安心です。


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