不動産取得税とは?相続でかかる事例についてご紹介

相続が発生した場合、不動産取得税がかかるケースがあります。
この記事では、不動産取得税とはどのようなものなのか、その仕組みについてご紹介します。
また、実際に所得税がかかる事例と対策にも触れているので、現在資産の引き継ぎについてお困りの方は今後の参考になさってください。
相続における不動産取得税とは

そもそも、不動産取得税とはどのようなものなのでしょうか。
以下で詳しく見てみましょう。
不動産の所有権
不動産取得税とは、不動産の所有権を得るときに課税されるものです。
たとえば土地や建物など、さまざまな不動産を取得する機会が訪れたとき、一度だけ課税される仕組みとなっています。
よくあるケースとして、「親族が他界したため相続によって建物・土地を取得した」「マイホームを購入したので不動産を得た」などが挙げられます。
生きているうちに不動産を取得するタイミングは、何度も訪れるものではありません。
そのため、ほとんどの方にとって、この不動産取得税は日常生活の中で見聞きする機会はめったにありません。
知識がまったくないと、どのように課税される仕組みなのかが分からず、土地や建物を取得したときに混乱してしまう恐れがあります。
納税義務を果たすためにも、どのような税金なのかを知っておく必要があるでしょう。
支払うタイミング
不動産の取得税で気になるのが、課税される・支払うタイミングについてではないでしょうか。
たとえば固定資産税のように、土地や建物を持っていると毎年かかる税金だと、費用負担が大きくなってしまう恐れがあります。
とくに、相続によって自分の意思とは関係なく取得してしまった場合、余計にお金がかかってしまうのではないかと不安になる方は少なくないでしょう。
しかし、課税はあくまでも取得したタイミングのみかかるので、一度だけで済みます。
毎年同じタイミングで税金が発生するのではなく、一度支払えばそれ以降は税金が発生しないため心配ありません。
ただし、物件が登記されているか、有償・無償なのかなどは関係なく、物件を取得した場合は必ず納税義務を果たさなくてはならないので注意しましょう。
原則として、どのようなケースにおいても支払いは必須です。
対象となるもの
対象となるものは、たとえば土地や建物などの不動産を指します。
減価償却を含まないため、パソコンやブルドーザーなどは含めずに考えましょう。
また、先述したように有償・無償を問わずに手続きする必要があります。
たとえば、親が亡くなったタイミングで遺産を引き継ぐ権利が回ってきて、土地もしくは建物を無償で得た場合も、税金を支払う必要があります。
自分の意思でマイホームを購入し、不動産を取得した場合も同様です。
多くの方が悩んでしまうのが、そもそも「取得」は何を指すのかではないでしょうか。
ここでの取得とは、たとえば一般的におこなわれる物件の売買から、贈与・交換などが挙げられます。
注意したいのが、マイホームを改築したり増築したりした場合です。
これらは、最初から所有している物件に工事をおこなっただけですが、価格が増加した場合は最初に課税した当初とは異なる物件を得たと判断されるため、課税対象となります。
また、増築は常に課税となるため、注意が必要です。
ただし、取得した方が、公益性の高い用途に物件を利用するなどの場合は、取得したものとはみなされません。
法人の合併による取得も、この限りではないので覚えておきましょう。
免税となるポイントとして、土地は10万円、新築や増築は23万円、売買や贈与は12万円と決まっています。
宅地は半分が課税標準になる特例を利用できるので、節税対策として積極的に利用するのがおすすめです。
相続で不動産取得税がかかる事例

取得税がかかってしまうのはどのようなケースなのかを把握しておけば、相続が発生したときに役立ちます。
以下で課税される事例について見てみましょう。
死因贈与
死因贈与は、不動産取得税がかかる事例として挙げられます。
先述したように、相続によって物件を得た場合は、課税されない仕組みとなっています。
しかし、死因贈与の場合はこの限りではなく、税金が発生してしまうので注意しましょう。
また、特定遺贈や生前贈与の場合も同様です。
これらは4%の税率で計算しなくてはなりませんが、土地もしくはマイホームとして生活する家の場合は3%で計算します。
また、課税される際には、贈与者が他界したタイミングで効力が生じる仕組みです。
土地や建物を得てから一定期間経過すると、申告書が送付される場合があります。
この申告書は本来であれば県へ提出しなくてはならず、適切に対応しないと課税されないわけではありません。
仮に提出を失念してしまっている場合でも、納付書が自動的に届くので心配ないでしょう。
また、こちらには提出期限も記載されています。
万が一、提出期限までに書類の送付ができなくても、納付書はすべての方に対して送られるため、必ずしも対応が必要なものではありません。
実際に、納付書が送られてくるのを待つ方は少なくないです。
特定遺贈
特定遺贈では、相続人以外が土地や建物を得た場合は課税されますが、包括遺贈で取得した場合はその限りではありません。
さらに、相続時精算課税制度の場合も課税対象となります。
この場合は、死亡時に対象となる仕組みです。
相続で不動産取得税がかかる場合の対策法

取得税がかかってしまうのは避けられないので、節税対策の方法をおさえておくのが大切です。
以下で詳しく見てみましょう。
軽減措置
建物をさまざまなタイミングで取得した場合は、軽減措置が利用できる可能性があります。
こちらの軽減措置は、節税対策にも用いられている仕組みです。
中古住宅を居住用に得たとき、床面積や耐震性などが基準をクリアしている場合に、取得税が軽減されます。
ただし、これは令和9年の3月13日までに取得した建物に対する軽減措置なので、未来永劫利用できる仕組みではありません。
反対に、直近で中古住宅を取得する予定がある場合は、こちらの制度で節税が可能です。
包括遺贈
また、包括遺贈もおすすめです。
こちらは取得税がかからないので、あえて割合を指定して遺贈する方は少なくないです。
ただし、この場合は割合を示すためにも遺言を残しておく必要があるので、終活のためにも準備をしておくよう家族に伝えなくてはなりません。
遺産を引き継ぐ権利を持っていない他人が、遺贈によって土地や建物を得る場合は、どのように遺贈されるのかに応じて課税されるか否かが左右されます。
そのため、遺言書を残しておくタイミングで、どのようにすべきか考えなくてはなりません。
遺言書の内容によっては不動産取得税がかかってしまい、税金の負担が大きくなります。
ここまでお伝えしてきた方法を参考に、課税されるのを避けたい場合は、包括遺贈の方式を選ぶのがおすすめです。
税金の負担は、誰にとっても避けたいものです。
とはいえ、それだけを重視してしまうと、被相続人の意思と遺言書に記入されている項目に差が出てしまいます。
税金については、十分考慮しながら対策すべきではあるものの、当人の意思に反した結果にならないよう気を付けてください。
できれば遺言書を残すときに、親族の意思を確認しておくのも効果的です。
まとめ
相続における不動産取得税は、物件を取得した際にかかります。
たとえば固定資産税のように、取得している限り毎年かかるものではありません。
軽減措置を利用すれば負担が軽くなるので、要件を満たしていれば積極的に活用しましょう。