不動産売却時の注意点とは?売却方法・離婚時・相続時に分けて解説

離婚や相続をきっかけに、不動産の売却をお考えの方もおられるのではないでしょうか。
売却時に慌てないためにも、売却する際の注意点について把握しておくと、スムーズな売却が望めるでしょう。
そこで、不動産を売却するときの仲介と買取の違い、離婚で不動産売却するときと相続物件を売却するときの注意点をそれぞれ解説します。
不動産売却をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
不動産を売却する際の注意点:仲介と買取の違いについて

不動産売却する前に注意すべき点が売却方法です。
売却方法には「仲介」と「買取」の2つに大きく分けられ、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。
売却時にどの売却方法を選ぶか判断するためにも、両者の違いについて把握しておくと良いでしょう。
仲介の特徴
仲介とは、不動産会社が買主とのあいだに入って仲介する売却方法のことです。
仲介を依頼する不動産会社と媒介契約を締結し、その後売却活動を始めます。
売却活動により買主が見つかれば、売買契約成立となり決済・引き渡しをおこない売却は完了します。
仲介のメリットともいえる特徴は、市場価格に近い金額で売却できる点です。
一方で、売却には3~6か月の期間を要するため、すぐに売却したい方にとっては不向きな方法です。
買取の特徴
買取とは、不動産会社に直接売却する方法になります。
買主が決まっているため、売却活動をおこなう必要がなく、契約条件の打ち合わせが終わればすぐに売却することが可能です。
このように、買取のメリットは、短期間で売却できる点です。
一方で、仲介と比べると売却価格が低くなる点がデメリットといえるでしょう。
仲介と買取の大きな違い
仲介と買取の大きな違いは、以下の3つが挙げられます。
●買主
●売却価格
●売却期間
仲介と買取のもっとも大きな違いは、買主です。
仲介の場合は、おもに個人の方が買主となりますが、買取の場合は不動産会社が買主となります。
また、売却価格も大きな違いの1つです。
仲介の場合は、さまざま購入希望者がいるため、より良い条件で成約に至る可能性が高くなります。
そのため、高値売却も期待できるでしょう。
一方で、買取の場合は、仲介と比べると売却価格が低くなるのが一般的です。
これは、不動産会社は購入した不動産に付加価値を付けたうえで、再度販売することを目的としているためです。
このように、売却価格に違いがある点に注意しましょう。
また、売却期間にも違いがあります。
仲介の場合は、個人の買主を探すために広告活動や内覧対応などをおこなうため、3~6か月の期間は最低でもかかってしまいます。
一方で、買取の場合は、売却活動が不要なため、条件が合えばすぐにでも売却することが可能です。
このように、仲介と買取では大きく違うため、何を優先するか考慮して判断することをおすすめします。
不動産を売却する際の注意点:離婚が原因で売却する場合

離婚により不動産売却をする際も、注意しなければならない点がいくつかあります。
とくにローン残債がある場合は、売却代金で完済できるのか確認しておくことが大切です。
不動産(家や土地)も財産分与の対象になる
離婚をする際は、夫婦で財産分与をおこなうのが一般的です。
財産分与とは、夫婦が婚姻中に築いた財産を分けることをいいます。
財産分与の対象は、現金や預貯金だけでなく、家や土地といった不動産も含まれます。
財産分与の割合は、原則として半分ずつですが、話し合いにより双方が納得していればこの限りではありません。
不動産の場合は、そのままの形で分割することができないため、売却し現金化して分けるか、片方が住み続けてもう一方がほかの財産を受け取るかのいずれかを選択することになります。
家を売却する場合のメリットは、離婚後にトラブルになりにくい点です。
また、現金であれば公平に分配できるので、双方ともに納得感が得やすいといえるでしょう。
一方で、家を手放すことになるため、新居を探す必要があることや子どもがいれば転校等の手続きも必要になります。
それらを考慮して、離婚時に不動産をどうするかしっかりと話し合って決めることが大切です。
不動産の名義人を確認しておく
離婚を機に不動産を売却する際は、不動産の名義人が誰になっているかも確認しておきましょう。
なぜなら、たとえ夫婦であっても不動産の名義人でなければ売却することができないからです。
家の名義人が誰かわからないという場合は、登記情報を調べるか、不動産を購入したときの売買契約書で確認しましょう。
住宅ローンが完済できるか確認する
離婚時に不動産の住宅ローンが残っている場合は、売却金でローンを完済できるか調べることも重要です。
そのため、まずは不動産がどれくらいで売却できそうなのか確認が必要です。
家の価値を知るには、自分で類似物件の成約価格からおおよその値段を調べることは可能ですが、正確な価格が知りたい場合は、不動産会社に査定依頼すると良いでしょう。
なお、売却代金でローンが完済できない場合は、自己資金で賄う必要があります。
不動産を売却する際の注意点:相続後に売却する場合

相続した物件を売却する際も、注意しなければならない点がいくつかあります。
相続後は遺産分割協議をおこなう必要がある
遺言書が作成されていない場合は、原則として相続人全員で遺産分割協議をおこなう必要があります。
遺産分割協議とは、相続した財産の分割について話し合うことです。
相続財産のなかに不動産がある場合は、誰が相続するのか決めます。
また、不動産を現金化してから分割したい場合は、相続人全員の許可を得て売却することになります。
そのため、1人でも売却に反対していたら売却自体が難しくなるため注意しましょう。
相続登記をおこなう必要がある
遺産分割協議により不動産を相続する方が決まれば、不動産の名義を相続人へ変更する手続きをしなければなりません。
これは、相続登記といい、2024年4月から義務化となっているため注意が必要です。
ただし、換価分割(売却して現金化して分ける方法)する場合は、とりあえず代表者で相続登記をおこないます。
なぜなら、亡くなった方の名義のまま売却することはできないからです。
なお、相続登記の申請先は、不動産の所在地の法務局になります。
相続税以外の税金も発生する
相続した不動産を売却すると、相続税以外にも以下のような税金がかかるため注意しましょう。
●印紙税
●登録免許税
●譲渡所得税(住民税・所得税)
印紙税とは、売買契約書にかかる税金で、売買価格に応じて2,000円~10万円かかります。
登録免許税は、登記にかかる税金のことです。
譲渡所得税とは、所得税・住民税・復興特別所得税の総称で、不動産売却で生じた利益に対して課税される税金です。
売却時に利益が生じた場合は、翌年に確定申告も必要になります。
このように、不動産売却すると相続税以外にも多くの税金がかかる点に注意しましょう。
なお、税金以外にも仲介手数料や測量費などの費用もかかるため、あらかじめ資金計画を立ててから売却するのが望ましいといえます。
まとめ
不動産を売却する方法は、仲介と買取の2種類があるため、それぞれの違いを把握してから判断することが大切です。
また、離婚を機に売却を検討している場合は、不動産の名義人とローン残債についてもしっかりと確認しておきましょう。
相続物件を売却する際は、遺産分割協議後の相続登記をおこなうことや、相続税以外にさまざまな税金が発生する点に注意が必要です。