事故物件でも相続税は課される!相続するときの判断基準についても解説

不動産相続時の税金

事故物件でも相続税は課される!相続するときの判断基準についても解説

事故物件を親が所有している場合、相続が発生した際には、子どもが引き継ぐことになるため、相続したくないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、相続放棄を選択するとすべての財産を相続できなくなるため、相続するかどうかについては慎重に判断することが大切です。
そこで今回は、事故物件を相続した場合の相続税はどうなるのか、相続するかどうかの判断基準や将来的に生じるデメリットについて解説します。
事故物件を相続する可能性がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

事故物件でも相続税は通常の不動産と同様に課される

事故物件でも相続税は通常の不動産と同様に課される

まずは、そもそも事故物件とはどのような物件なのか、その特徴について解説します。

事故物件とは

事故物件とは、殺人や自殺、火事などで過去に人が亡くなったり、孤独死などで発見が遅れ特殊清掃をおこなったりした物件のことです。
事故物件は、建物自体には欠陥がなく一見普通の物件に見えるものの、心理的に抵抗を感じることから、心理的瑕疵物件ともいいます。
瑕疵とは、不具合や欠陥という意味です。
心理的瑕疵以外に、雨漏りやシロアリ被害など物件自体に欠陥がある物理的瑕疵や、現行の法律の基準を満たしていない法的瑕疵、騒音や異臭がひどい環境的瑕疵があります。
瑕疵のなかでも、心理的瑕疵については、見た目やにおいなどで欠陥を確認することができず、個人の受け取り方が大きく影響します。
一般的には、事故物件には住みたくないと思う方がほとんどです。
なかには、条件が良ければ事故物件であっても問題ないという方もいますが、相続後に売却する場合は、市場相場より安い価格での売却になることを想定しておく必要があります。

事故物件の相続税はどうなるのか

不動産を相続すると、その評価額に対して相続税が課されます。
不動産の相続税は、路線価を用いた相続税評価額もしくは固定資産税評価額を用いて計算します。
事故物件は、市場相場より安い価格で売買されるのが一般的ですが、相続税評価額に影響することはありません。
したがって、事故物件であっても、通常の不動産と同様に相続税が課されます。
このように、事故物件は、多くの方が心理的抵抗を感じるため、売却しにくい不動産です。
事故物件といえども相続税や固定資産税は通常の不動産と同様にかかるため、相続するかどうか早めに検討し、対処することをおすすめします。
なお、土地については、「利用価値が著しく低下している宅地である」と認められると、評価額に10%を乗じた金額を控除した価格で評価することが可能です。
対象の土地でこの制度が適用されるかどうか、税務署に問い合わせてみると良いでしょう。

事故物件を相続するかどうかの判断基準

事故物件を相続するかどうかの判断基準

事故物件は人が敬遠するような物件であるため、相続を放棄したいという方も少なくありません。
しかし、不動産のみを放棄することはできず、相続放棄によって損をすることも多くあります。
では、事故物件を相続するか、相続放棄をするかは、なにを基準に判断すれば良いのでしょうか。
そこで次に、事故物件を相続するかどうか迷ったときの判断基準を3つご紹介します。

需要がある場合はそのまま相続する

前章でも解説しましたが、事故物件は個人の受け取り方が大きく影響するため、物件によっては早く売却できる場合もあります。
たとえば、駅周辺や都市開発がおこなわれている地域など、需要が高い人気エリアに不動産がある場合は、売却したり賃貸物件にしたりなど、活用できる可能性が高いです。
利益が見込めるようであれば、相続して活用すると良いでしょう。

土地として活用する

事故物件は、建物に対して嫌なイメージが付いてしまっていることがよくあります。
たとえば、テレビなどで広く報道されたような凄惨な事件が起こった物件は、内装をリフォームしても外観が知られているため、なかなか嫌なイメージが消えません。
建物の売却や賃貸物件としての利用が難しいのであれば、建物を解体して更地にするのも方法の1つです。
駐車場などの需要がある場合は、相続して更地にするのも良いかもしれません。
ただし、更地にする場合は早く処分しないと、高額な固定資産税が課され続けることになります。
なぜなら、建物が建っている土地は、住宅用地の軽減措置を受けることができ、固定資産税が安くなっていますが、更地にすると適用外となるからです。
売却期間が長ければ負担も続くため、早急に買主を探すことが大切です。

マイナスの財産が多ければ相続放棄をする

相続放棄とは、すべての財産の相続を放棄することです。
「現金はほしいけれど、不動産は相続したくない」といったように、財産を選んで相続放棄することはできません。
相続財産のなかに事故物件が含まれていても、現金や預貯金といったプラスの財産のほうが多い場合、事故物件をいったん相続して処分することをおすすめします。
プラスの財産が少ない場合は、相続放棄を選択したほうが良いでしょう。
ただし、相続放棄をしたあとに、たとえば多額の現金が見つかったとしても、相続放棄を撤回することはできません。
したがって、相続が発生したときにプラスの財産とマイナスの財産をすべて洗い出して確定することが大切です。

事故物件を相続するデメリット

事故物件を相続するデメリット

最後に、事故物件を相続すると生じるデメリットについて解説します。

空室が続くリスク

事故物件を相続し、賃貸物件として貸す場合、入居者が見つからず空室の状態が続く恐れがあります。
なぜなら、最近は事故物件の情報を公開するサイトがあり、賃貸物件を探している方がそのサイトをチェックしている可能性があるからです。
そもそも事故物件は貸主に告知する必要があります。
事故物件であることをわかったうえで借りたいという方はほとんどいないため、空室が続くリスクを伴うことを頭に入れておかなければなりません。
また、事故物件は室内の損傷が激しいことが多く、賃貸物件として貸す場合には大幅なリフォームが必要になるケースがほとんどです。
家賃についても、通常の物件の30%~50%ほど低くしないと借主は現れないでしょう。
したがって、賃貸物件として利用することを前提に事故物件を相続する場合は、よほど立地条件が良いエリアでなければリスクが伴うことを理解しておく必要があります。

空き家になるリスク

事故物件を売却する場合も、売却期間が長引くことを想定しておく必要があります。
売却するときには買主に告知する必要があるため、事実を知ったうえで購入してくれる買主を見つけるのは困難です。
売却期間が長引き、空き家の状態が続いた場合、そのまま放置しておくと倒壊や火災のリスクも生じます。
空き家が原因で周辺の家屋に被害が及んだ場合、所有者が賠償責任を負うため、定期的に管理をおこなって維持していかなければなりません。
そのうえ、空き家といえども固定資産税が課されるため、税金と維持費の負担が続きます。
このように、賃貸物件として利用することも売却することも困難な事故物件を相続する場合は、訳あり物件を取り扱う不動産会社の買取を利用することも視野に入れて検討しましょう。

まとめ

事故物件を相続した場合でも、通常の不動産と同様に相続税が課されます。
また、事故物件の所有者になれば固定資産税も課されるため、相続すべきかどうか悩んだ場合は、収益が見込めるかどうかを考えて判断すると良いでしょう。
事故物件を相続しても活用できない場合は、不動産会社の買取を利用して早めに処分することをおすすめします。


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